ドルジェ 山梨水晶館
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研磨は天然石の持つ自然の魅力を引き出す為に人間が出来る唯一の作業です
仕上げ面(ポリッシュ)、対称性、カット角度(エッヂ)が重要な研磨技術になります
水晶やダイヤモンドなど宝石類が美しいのは研磨による相乗効果で本来の何倍何百倍にも光輝くからです
<現在甲府で使われている呼称を使用しています>

一個摺り (手摺り) 熟練の感性と手の感覚(フリーハンド)でカット面を切って(つけて)ゆく。
両手で持てる大きさ(2Kg位)迄なら研磨可能。 〔平面盤〕
連摺り (手摺り) 甲府で生まれた伝統的研磨技法。長さ25cm程の鉄板に石を並べて
貼り同じ形状のカット面を複数個同時に研磨することが出来る。
山梨では数名(8名?)が継承しています。 〔平面盤〕
細 工 (手摺り) 平面盤ではなくコマを使った彫刻細工技法(曲面可)。
研磨剤で石が見えない為やはり熟練業。
製品は甲州水晶貴石細工として伝統的工芸品に指定されています。
丸 玉 (手摺り) 平面盤と溝皿を使い熟練の手と目の感覚で球体(荒削り)を作り
チョコ皿と手で真円球にする技法。
現在山梨では2名が継承しています

ファセッター(機械摺り) 機械のゲージでカット角度を決めて研磨します。ドイツでのカットが有名ですが
インド、タイ、中国など世界中で行われています。比較的簡単に出来ますが、
エッヂや最終ポリッシュでの技術と研磨剤が重要になります。
丸 玉 (機械摺り)
大量に同サイズの丸玉を作ることが可能で最終仕上げもバレルで行ないますが
バレルの時間と研磨剤がポイントです。現在は生産出荷量とも中国が世界一です。
山梨では1件が稼動していますが手摺りと変わらない研磨光沢の技術があります。
研磨はそれぞれの技術技法が違う為、ほとんどの場合「一職人一技術」です。
「一流の研磨技術」を習得するには長い年月と経験が必要になります。
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 甲州市竹森産水晶原石を32面カットの念珠に加工する依頼がありましたので連摺り工程をご紹介いたします。
預かり 原石87個 1.1Kg 小割り作業 900g 右は使用不可 キズやサイズ、内包物を見ながらカット

竹森産の水晶にはススキ(電気石)と
呼ばれるインクルージョンが入り
とてもきれいです
超音波で穴あけ後ピアノ線を通し穴磨き この念珠の場合穴は1.2φ 仕上り1.4φ
ピアノ線を替えて各水晶をラック(のり)で固定 棒摺り 外周を同サイズの6角柱に研磨 菅沼工場 甲府市東青沼町  昭和2年
鉄板に貼り直し天地サイズを決める(連摺り) 一面づつカット面をつけてゆく スガヌマ・ブリリアンカットは連擦り代表作
32面カットは12回石を回して張り直します 32面完成 最上段は念珠用のボサ(トップ) 洗浄して面の検品 ススキもきれいです
念珠完成
長野県のK様のご依頼で加工させていただきましたが、
国産の水晶を甲府の職人さんが「連擦り」で作った念珠は
大変貴重なお品になると思います。
K様の宝としていつまでも大切に大切に引き継いで下さい。
今回の原石では完成品で2本、予備品で1本(3本合計360g)の
3本が製品になりました。

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